いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。



どうにもならないくらい、苦しくて。


「ね……っ、どうして……?なんで私が、こんな目に合わなくちゃいけないの……っ」


あわてて私を追って2階へ上がってきたお母さんが、崩れ落ちた私の背中を優しくさする。


「……めてよっ!」


だけど、今の私にとっては、そんな優しさが鬱陶しかった。


腕をぶんっと振って背中に当てられたお母さんの手を振り払う。


そしてお母さんをキッと睨み付けた。


「お母さんだってさ……私なんか……私なんか。生まなきゃよかった、って、本当はそう思ってるんじゃないのっ!?」


こんなこと言っちゃダメ。


ちゃんと分かってるのに、私の口から出てくるのはいらだちからくるお母さんへの罵声。