いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。



それから私たちは4時から行われたイルカショーを見たり、ペンギンにえさをあげるコーナーに行ってえさをあげたり。


春斗と一緒に、とても楽しい時間を過ごした。


そして今は、旅館の部屋でのんびりくつろいでいる真っ最中。


私は家から持ってきた日記帳に今日のことを綴ったあと、春斗に話しかけた。


「あの大きい魚、すごく可愛かったね」

「大きい魚?」

「ほら、水族館の一番最後の水槽にいたやつだよ!体は大きいのに、顔がすっごく可愛いの」

「ああ、あれか。心咲がずっと可愛いって言ってたやつだ。思い出したよ」


春斗は私を見ると、楽しそうに笑った。