こっちを向いてよ、ダーリン!


息を弾ませて乗り込んだエレベーターの閉ボタンを連打。


早く閉まって!


それなのに、どうして私の願いは、ことごとく叶えられないんだろう。

閉じかけた扉は、圭くんの手に阻止されてしまった。


「なんで逃げるんだ」


なんでって。
本当は圭くんだって知ってるんでしょう?
私が、圭くんを好きで好きで堪らないってこと。

いくら私が否定したって、今までの私の言動を見ていれば、それ以外に考えられないじゃない。
それなのに、あんな光景を見せつけておいて、何で逃げるんだなんて、どうして聞けるの?