シャワーを浴びて着替えを済ませた圭くんは、またすぐに病院へ戻ってしまった。


再び一人になった部屋。
大事な話という一つのゴールを見失ってしまい、何もする気になれなくて、無音の部屋で、ソファにもたれた。


……そういえば、圭くん、朝ご飯食べてない。
あの様子じゃ、途中どこかで食べて行きそうにもないし、病院じゃ、美味しいものなんて期待できない。

そうだ。
お弁当でも持って行ってあげよう。

やることを見つけて、重い腰をようやく上げた。


玉子焼きに肉じゃが。
圭くんの好きなものばかりを詰め込む。


うろ覚えの病院名をタクシーに告げ、病院へと向かった。