「……沙羅」 脇からスルリと伸びた腕が、後ろから私を抱き寄せて首筋に唇を這わせる。 堪えきれなくなって漏れた吐息が、バスルームに響いた。 シャボンだらけの狭いバスタブでもつれる肢体。 今にも意識が飛びそうだった。 「圭くん……」 け、圭くん!? ――――うわぁーっ!! あまりの驚きに、ものすごい音を立てて、ベッドから豪快に転げ落ちた。 ……リアルだけれど、ありえない展開の夢。