こっちを向いてよ、ダーリン!


「会社で事故があったんだ」

「……事故?」


その言葉にドキリとした。

その事故で、誰かの身に何かあったの……?


「うちの会社で受け持ってる建築現場の視察に行ったときに、鉄材が倒れてきてね」

「……それで?」


まさか、最悪の事態に、なんてことはないよね?

恐る恐る圭くんの次の言葉を待つ。


「俺を庇ったんだ」

「……圭くんを庇って怪我したの? それでその人は? 無事なんでしょう?」


希望的観測で質問を並べる。

いち早く「無事だ」と言ってほしくて。
「なんともない」という言葉がほしくて。