そして、コーヒーを淹れようと豆を用意したときだった。 聞こえてきた玄関の鍵の解錠音。 ――やっと帰って来た。 豆を放り投げて、玄関へと向かった。 「……ただいま」 よっぽど疲れたらしい。 圭くんの顔は、たった一晩でやつれたようだった。 「……何があったの?」 圭くんは靴を脱いで上がると、緩められていたネクタイをシュルシュルと外しながらソファに深く腰を下ろした。 「病院って、誰かどこか悪いの?」