こっちを向いてよ、ダーリン!


「眠ってしまってかまわないよ。住所なら調べてきたから。ちゃんと送り届けてあげる」


先生の言葉をずっと遠くの方で聞きながら、いつの間にか目を閉じた。


なんだかいい気持ち。
先生の穏やかな声も、車の揺れも。

さっきまでの辛い頭痛も、身を潜めてしまったらしい。


このまま身を任せていられたらいいのに。


眠りにつきそうな自分と、それを近くで見ている自分。
不思議な感覚に身を委ねているうちに、ハザードランプの音とブレーキがかけられた振動で目を開けた。


「着いたよ」