だが、そんな顔をしていられるのも今のうちだ。

反抗する沙羅に、いたずら心を刺激された。


手足を洗いながら、時折、核心部分に触れる寸前で引き返すことを繰り返し、耳元に熱い息をそっと吹きかける。

期待を裏切る指先にとうとう観念したのか。


「……圭くんのいじわる」


潤んだ瞳で上目づかいに見つめる。

……そんな挑発的な目、どこで覚えたんだよ。

余計に歯止めの利かなくなる欲望。
止まることなく打つシャワーの下、堪えきれなくなって、沙羅の首筋に唇を落とした――……。