こっちを向いてよ、ダーリン!


「先生だって今までたくさんの彼女を連れて来たでしょう?」


話をすり替えた。


「まあね。俺って、こう見えてモテモテだからさ」

「……知ってます」

「あれ? ご存じでしたか」

「だって、大学でも先生の噂をよく聞きますから。かっこいいって」

「みんな、なかなか目があるよな。ないのは沙羅ちゃんくらいのものだ」

「私だって、先生のことは素敵だと思いますよ。見た目は」

「ひどいな、沙羅ちゃん」


でも、本当は知ってるよ。
先生の優しさは。

圭くんとのことで落ち込んだときに、いつもタイミングよく現れて、わざとおどけて笑わせてくれたり。
泣くのに胸を貸してくれたり。