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ホテルの部屋ばかりでなく、フレンチレストランまで予約していたという用意周到ぶり。
案内されたテーブルは、他のテーブルから少し離れた窓際の角だった。
窓からは、暗くなりかけた街並みが一望でき、チラホラと点き始めた明かりがゆらゆらと揺れていた。
手元に置かれたメニュー表を広げる。
……なにこれ。
解読不可能だ。
フランス語のみのそれは、当然のことながら私にはお手上げ。
先生は店員を呼び寄せると、スラスラとメニューを読み上げ、スマートに注文を済ませてしまった。
「……すごい」
ポツリと漏れた言葉に、先生が敏感に反応する。



