こっちを向いてよ、ダーリン!


◇◇◇

「降りよう」


車が止まったのは、山の中腹にあるリゾートホテルらしきところだった。
冬になると大雪が降るのかもしれない。
大きな三角屋根がいくつも連なった、可愛らしい外観だった。

予約まで取っていたのか、スムーズにフロントで手続きを済ませると、私たちはすぐに部屋へと案内された。



「どうぞごゆっくり」


ベルボーイが立ち去ると、先生に手渡されたのは、小さなカバンだった。


「着替えだ」

「え?」