「今日は、帰すつもりないから」 「え?」 今、何て言ったの? 帰すつもりは、ない……? 聞き違いだよね? 先生は強い視線で私を見つめると、手に力を込めた。 「諦めろ」 ……そんな。 その言葉には2つの意味があるように、私には聞こえた。 ひとつは、ここから帰ること。 ……もうひとつは、圭くんのこと。 全身から力が抜けていく気がした。