こっちを向いてよ、ダーリン!


出来れば、若者という言葉ひとつで、先生とひとくくりにだけはしないでほしいんだけど。


「980円になります」


二人のやり取りをスルーして、会計を急かす。


「ほら、沙羅ちゃん、健二くんがいじけちゃうぞ?」


マスターってば、絶対に面白がってる。


「私、アルバイトと学校で忙しいですから」


まんざら嘘でもない。
自分で稼がないと、この先食べていけなくなってしまう。


「まぁまぁ、たまにはいいんじゃないかな? 人生は色恋あってこそだからね」


でも、それだけじゃ食べていけませんとは言えなかった。