こっちを向いてよ、ダーリン!


「あ、えっと……先生にちょっと届け物」

「先生? ……健二?」


頷く私に、圭くんは少しだけ眉をひそめた。

真奈美さんには負けを認めたとはいえ、圭くんに対する断ち切れない想いに変わりはない。
久しぶりに圭くんに会って、胸の奥が痛いほどに締め付けられる。


「元気にしてるか?」

「うん……」

「ちゃんと学校行ってるか?」

「うん……」

「ちゃんと――」

「大丈夫だよ、圭くん。アルバイトも始めたし、ちゃんとやってるから」

「アルバイト?」

「うん。喫茶店で」