こっちを向いてよ、ダーリン!


そのたまたまは、私には起こらなかった。
たまたま年下だったっていうことには、ならなかったのだ。

つまり、例え私が圭くんより年上だったとしても、好きになってもらえる確率が増えるわけじゃない。
そういうことだ。


「ごちそうさま。旨かったよ」


先生が食べ終えたお弁当箱を私に返してよこした。


「食べてもらえて良かったです。捨てるところだったので」

「だから、俺は生ごみを入れる三角コーナーじゃないって言ってるだろ」

「そんなつもりじゃないですってば。もう、先生、面倒くさい」

「お前なぁ、面倒くささで言ったら、沙羅ちゃんのが方がずっと上だぞ?」

「ひどーい! 私、面倒くさい女なんかじゃないです!」