こっちを向いてよ、ダーリン!



もう必要なくなったと言うと、先生は「俺はゴミ箱か何かか」と不貞腐れながらも、快く受け取ってくれた。

適当な場所で車を停め、早速お弁当を開く先生。


「お、なかなか上出来じゃないか」


開口一番、誉め言葉をもらった。


「こう見えても、毎日料理してますから」

「へぇ、見かけによらないものだな。で、この弁当は、圭から突き返されたものか?」

「別に突き返されてなんて……」


そんな言い方しなくてもいいのに。
渡すことすら出来なかったのだから。


鼻歌がヒドイと言ったことに対する、返り討ちに遭った気分だった。
心の傷の方が痛いなんて、ついさっき言ってた張本人のくせに。