雪が恵と話していると、視界に秋斗と湊の姿が映った。 視線を送ると秋斗が廊下を指差しながら口パクで話しかけてきた。 『もどる?』 湊もこちらを見ていて目が合った。 目が合ってもニコリともしない湊に対して雪の印象は変わらず良くなかった。 ( 秋斗って湊くんと何話すんだろ…) すると、湊は、秋斗に何か言っている。 ( あ、笑ってる。湊くんが笑ってる!!) (……) ( まぁ、かっこいいと言うのは納得だな。やっぱり、顔が整ってるもん) 雪は恵に別れを告げると教室を出た。