直「でも、今なら僕、紀優に叱れるよ」







辰「・・・」







直「だって、普段泣かない人も涙を流してこんなに傷ついてる。こんなに悲しんでる。何でこんな好かれてるのにそんなこというの!って言えるのに。でも、此処に居ないから・・・陽介を叩く!!」






べチっと音が鳴ったと思ったらしゃがんで痛みを耐えてる陽介が視界に入る。







陽「っ・・何で僕・・」







直「それ、辰喜にも言えるんだよ!!」








辰「・・え?」






直「何で、自分のことしか考えねぇの!?もっと周りを見ろよ!!そんな悲しい目で見られたら俺達だって心配するにきまってんだろ!!ほかの社員だって・・辰喜を好いている女の人だって・・陽介、涼介だって、辰喜を心配してる!!」





俺というのは本気で怒っている証拠。







陽「直登・・もう―――」







陽介が止めようとしても直登は聞かない。








直「もっと周りも見ろよ!!・・そうすれば、怖いなんて・・思わないよ。自分だけが悲しめばいいなんて思うなよ・・恋するのが怖いなんて言うなよ・・そんな目で言われても説得力ねぇよ!!」








泣きながら言う直登は・・・









涼「直登・・」










・・かっこよかった。