ただ放課後になって美沙ちゃんが図書室に来たのは、誤算だった。
恐らく美沙ちゃんは優也から逃げるだろうと思って私はあそこから窓の外を眺め、あのこを探していた。
そして陽一くんは校舎の中を探し回っていた。
お互い見つけたら、連絡を取り合うという約束をして。
まあ、陽一くんが見つけるだろうな、なんて思っていたのに、美沙ちゃんは私の前に現れた。
恐らく優也も探し回って、そのついでに私に会いにここに来るだろうから足止めしてやろうと思っていた、私の目の前に。
そして想像通り、優也はやって来た。
……まだ美沙ちゃんもいる、最悪なタイミングで。
今なのかもしれない。
何となく、そう思った。
別れようと決意した美沙ちゃんの心が揺れてしまう前に、決定的な事実を突きつけてその意思を確実なものにしよう。
例えそれがどれだけ残酷なものでも、いつかはこのことを知らなきゃ、美沙ちゃんは一生前に進めない気がしたの。


