…仲良くなってたっつーか、素で過ごせるっつーか。
夜一緒に駄弁って、喧嘩売ってきた奴らを倒して。
そんな日々が続いて一ヶ月、美影に聞かれたのが、
『お前は何にビビってる?』
ってこと。
────図星、だった。
何もかも、お見通しか。
いつもの俺なら、なんでもねえって言って、切り捨ててたはずだけど。
なんだかな。
気がついたら、俺は家のことも自分の思ってることも話してた。
族に入りてえけど、その勇気が出ねぇこと。
でも、これからずっと俺を後を継がせる道具としか思っていないような親父の言いなりになり続けるのも嫌だということ。
弱えんだよな、俺。
自分を嘲笑いながらそう言ったら。
そんなもんだろって、美影はいつも通りの表情でそう言いやがった。
その後また唐突に、『お前、族に入れよ』とも。
はぁ?と声を上げそうになると、そんな俺に被せるように美影は、
『敷かれたレールの上なんか歩いてても楽しいことはなんもねぇぞ』
そう言った。
知ってる、んなこと。
そう言おうと思ったけど、美影がまた口を開いたから俺は開きかけた口を閉じた。



