お父さんは、仕事仕事仕事。
帰ってくるのは夜遅く。
帰ってきても、俺を注意することしかしなくなった。
『おい茜、こんぐらいのテスト100点取れるだろ?』
『そのぐらい自分でできるだろう』
俺の大好きだった笑顔はそこにはない。
眉間に皺を寄せた表情だけ。
────そして俺も。
前みたいには笑わなくなった。
お父さんに褒めてもらうために勉強をして。
お父さんに認めてもらうために家のことをいっぱいやった。
ただ、ひたすらに。
でも気づいたら。
『──おい、やめとけって殴られるぞ』
『…みてー、怖〜』
『いっつも周り睨んでるよねー』
『それも全然新しい服買ってもらえてなくない?』
『プッ、やだー超気の毒ー』
───学校で周りの奴らから敬遠されてた。



