そんなことを思って南を睨んだまま、もぐもぐはふはふと口を動かして、南につっこまれたパプリカを飲み込んだ。
「っとに…!ほんっとに最低南!!」
「ぷっ…ごめんごめんって!
………にしてもあのパプリカつっこまれた時の日向の顔、傑作!!ブッ、ブサイクすぎんだろって!!……ぶふっ!」
オイオイ、あらやだ、南くんったら。
顔をおかしそーに楽しそーに歪ませて笑う南に、ニッコリと笑顔を向けて、次の瞬間。
「ふんっっっっ!!!」
掛け声(鼻息ともいう)とともに、近くに置いてあった竹串を5本一気に矢のごとく飛ばした。
南には残念なことに当たらなかった。
ちぇっ、なんて舌打ちすると、南が非難するような目でこっちをみてくる。
「おい日向!あれお前が食べた後のゴミの竹串だろ!きったねー精神的苦痛で訴えるぞ!」
きったねーってなんだよ、きったねーって!
ふざけんな!超キレイだ馬鹿野郎!!
「そんなこと言われるほうが精神的苦つ…「なに!?ひーちゃん南に唾液付きの竹串投げつけたのかよ!?」
「えっ!?おいお前ら、ひーちゃんが南の口に唾液付きの竹串押し込もうとしたって!」
「えっ…な、なにそれまじかよっ…!」
「なんだそれ、本当か!?」
「おいおいまじかよ!?ひーちゃんの変態野郎が、神聖なる南氏の食べ終わった後の竹串舐め回したって……!」
「っな……!?」



