真実と嘘〜Truth or Falsity…*〜【下】




茜は無表情のまま、私の正面にいる四人に近寄る。


茜の異様なオーラにビビったのか、後ずさりをする男たち。


「ひっ…」


男の足が、私の座ってるベンチにぶつかって。

もうそれ以上男たちは下がれなくなった。


震える男たちを前に、茜は近づくのをやめない。



ジャリ…、茜が砂を踏む音が、静かな空間に響いて聞こえた。


男たちの呼吸も荒く、浅くなって。


茜がジリジリと詰め寄って、一人の男の顎に手をかけて、




「は、はあ、おい、……ぅがっ!!」


「っあ゛」



その横にいた男の頭に、そいつの頭を思いっきりぶち当てた。



「やめっ、やめろよ、悪かった、すみません、だか────う゛っ」


「がはっ…!」


鈍い音が連続で聞こえる。

静かな空間に、木霊した。



でも茜は、倒れた男たちをまだなお無表情で見続ける。




さすがに…手加減してるよね?


不安になって茜に目を合わせようと必死に見つめるけど、茜はこっちを見てくれない。


気絶してる人と、砂に転がって呻く男をただ見つめて。



茜……?



そして、腕を振り上げた。


やりすぎってくらいに、茜がそいつらを殴る。蹴る。


嫌な音が響きわたる。



茜の手から、血が出た。



──茜は基本、手は使わないのに。

加減だってわかってるのに。



今の茜は、なに?