そして──────茜が立っていた。 「あかっ…」 やっぱり、茜はすごい。 嬉しくなって、そこまで声を出したけど。 茜の顔をみて、私の声は途切れた。 ──────茜? 何だろう、違う。 茜、でしょ? 茜なのに。 ────まるで茜じゃないみたいに、真っ黒な瞳がそこにはあった。 冷たく何も映さない表さない、無表情。 目が合ってるはずなのに。 合ってない。 今、──茜、ねぇ……どこを見てるの?