1人で考え込む私の肩に、龍騎さんの手がポンとのっかって私は我に返った。
…あれ?そういえば。
「なんで龍騎さんがここに?」
「フハッ、今さらかよ。みんなの荷物を持ってってやる係だから、感謝しろよ?」
「えっそうなんだ!ありがとう龍騎さん!じゃあ龍騎さんも一緒に旅行いくってこと?」
「まぁそうなるな。俺も同じところに泊まらせてもらう」
うわぁいって両手を上げて喜んでから、もう一つ疑問に思っていたことを思い出した。
「あ、その宿泊先のことなんだけどさ。朝陽さんにお金いらないって言われて。どーゆーこと?龍騎さんなんか聞いてる?」



