…シトリンの石の意味を知っててこのピンをくれたんだね。
────ねぇ茜。
期待してもいい?
期待してもいいのかな。
いつから茜を好きだったかなんて、はっきりとは言えないけどさ。
“ シトリンの意味は────── ”
「ねぇ、茜。私、茜が。
…茜が世界で一番大好きだよ?」
“ ────初恋、甘い思い出だ。”
思いっきり。今までで一番の笑顔を向けて私は茜にそう言った。
思い出になんかさせない。
思い出になんかしないで欲しいよ。
ねぇ、私は青嵐に戻ったりしないよ。
最初に救ってくれたのが誰とか。関係ない。
私がいたいと思うのは、白龍だけだ。



