そして、涙が止まったころ。




─────「ついた…」




私はまた、倉庫の前に立っていた。



時間は、10時18分。


来ようと思ってた時間より遅くなっちゃったけど。


そんなことを思いながら、私は息を整えた。



そして、一歩一歩、倉庫の入り口に近づいて。




──トン



足音を立てて、倉庫の中に踏み込んだ。



中にいたのは、青嵐の幹部と。


篠原柚姫。



倉庫の真ん中のところにいる彼らは、私が来たのに気づいたのかバッと顔を上げた。


篠原柚姫は俯いたままだけど。




私は迷わず中まで進んで、彼らの前で足を止める。