そして、私は涙を零したままお母さんに背を向けて歩き出した。
病院の外に出て、歩きながらグッと涙を拭ってみるけど止まらなくて。
余計に涙が溢れて、弱々しく顔が歪んだ。
心が、ありえないほど軽い。
夢じゃない。
…夢じゃないんだ。
「よかっ、た」
後は、彼らとのことを、終わらせれば。
遠回りしちゃったけど、時間はたくさん、かかっちゃったけど。
────私、全力で笑える気がする。
早くあいつらの倉庫に行かなくちゃ。
全部片付けて、白龍のみんなを安心させたら。
そしたら、お母さんとだいちゃんに、会いに行こう。
止まらない涙を拭いながら、私はあいつらの倉庫に向かって走り出した。