「おかあ、さん……」
掠れた声が出て。
とっさにエレベーターの中から、外へ向かって走り出した。
なんで、今なの?
でも、お母さんはそんな私の手をぐっと掴んで。
「まって、まって日向…!!」
引き止めた。
……なんで、今なの。
「…めて、止めて離してっ!!」
「まって日向!」
「今急いでるの!!!なんでここにいるの!?やめてよ!」
頭がこんがらがる。
振り払おうとする私の手を必死に掴むお母さんは、目から涙を流して。
「お願いなの、これだけ!!これだけ聞いて…!!─────大樹くんは死んでなんかなかった!!死んでなんか、なかったの…!」



