なんて、強気に俺は笑ってみたけど。



本当は俺だって強がってる。


ちょっと気を緩めたら、俺だってこいつらと同じように不安そうな顔になってしまうんだろう。



俺の言葉にコクリと頷いた、両脇の幹夫と暁の頭をポンポン叩きながら、俺は病室を見つめた。



お前の好きにして良いんだぞ。心の中で呟いたけど、やっぱ俺も茜のこと言えねぇな。


俺だって、物分かり良いフリしてるだけ。




「まぁ、気にしてもしなくても明日になれば全部解決すんだから」





そんな俺の呟きは、自分に言い聞かせるみたいに、静かな廊下に響いて消えた。




*タカside end*