タカが、篠原柚姫を突き飛ばして。



私はコンクリートにドサッと転がった。




「おい、日向…!聞こえるか?平気か!?おい!!」




タカは心配したように私を覗き込んで、揺するけど。




ごめん、ダメだ。


入ってきた酸素に、むせる。



うまく息が吸えなくて、意識が遠のくのを止められない。




悔しい。



また肝心な時に意識がないんだ、私は。




そんな中、茜が茂を気絶させたのをみて、喋れないけど、必死の笑みをタカに向けた。




よかった、勝ったねって意味も込めて。




これで、青嵐は────おしまいだ。




ほっと、安心して。



青嵐の奴らとのゴタゴタをちゃんと終わらせられなかったのは悔しいな、なんて思いながら。





私の意識はそこで─────途切れた。