突然のことに、状況がよく理解できない。
「なにっ…、苦し、」
動揺しながら声を出すけど、うまく声が出なかった。
みんなは喧嘩に集中してて、こっちには気づいてくれない。
こんなところで、意識飛ばすわけにはいかないのに。
首に当てられた手を剥がそうとするけど、痺れてうまく力が入らない。
「私が手に入れたもの、奪うな…!!!いつの間にあんなの録ってたんだよおまえ、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな…!!」
「やめ、喋れなっ、」
「私がどれだけ苦労して手に入れたと思ってるのよ、惚れさせて、怪我まで作って。全部、台無しじゃない…」
言いたいことは、たくさんあるのに、頬をひっぱたいてやりたいのに、力が入らない。
悔しい。
「う、あっ、」



