「つ、強がっちゃって。見苦しいよ?」
「…言ってれば」
強がってるのはそっちだよ、まったく。
そんなことを心の中で呟きながら、私はポケットの中から四角いそれ───スマートフォンを取り出した。
篠原柚姫に気づかれないように、ボイスメモのアプリを開く。
そして、音を最大まで上げて。
いつでもアレを流せる準備をした。
いつ、流そうか。
いつ、全てに気づかせてあげようか。
本当は、私が真実を話しても信じてくれないだろうから、その時に流そうと思ってた。
でも状況が変わった。
──────コレは、私の武器。
今誰かが危なくなったら、守るための、最大限の武器。



