「危ないから隠れてろって言ったろ?」
「で、でももう、危なくないでしょ?それに、私だって見守りたい」
「柚姫…。わかった、ハジよってろ」
そんな茶番を右から左へ聞き流しながら、絶対に何か思惑があるはず、と私は篠原柚姫の顔を見つめる。
けど、さすが、とでも言うのか。
表情からは読み取れない。
ハジによってろと言われた篠原柚姫は、わざわざなのか、たまたまなのか、私の近くに立った。
もう、怯えた演技はしなくていいのかな?なんて思っていれば、静かな中、中哉の声が響いた。
「勝敗のつけ方は、さっき茂の言ったヤツでいいな?」
「ああ。相手は」
「お前らの好きなよーにどうぞ?」
美影の問いに、余裕さを漂わせて言った中哉に一人でカチンときながら見ていれば、喧嘩する相手は決まったみたいだった。



