真実と嘘〜Truth or Falsity…*〜【下】




でも、そんな私の心の中も知らないで、茜はちょっと殺気立った顔になる。



「…殴られた?誰だそいつ、俺が今すぐ殺ってやるよ」



「茜!私だって族の一員なんだから殴られるくらい当たり前でしょ!それにバッチリ気絶させてやったから!なんでそんな気にしてんの、早く行こう!!」



もう!なんて言いながら茜の腕を引っ張る。けど、茜は殺気立ったまま不満そうな顔をして進んでくれない。



「もうバカ!平気だって!……茜がいつも通りじゃなきゃやだよっ」




「…わかってっけど、お前が怪我してるとすっげぇイライラすんだよ!!!わかったら気ぃつけろ!!」




不覚にも、ちょびっと。


ほんのちょびっと嬉しくなってしまって。



「っ、じゃあ行くよ茜!」



言葉に詰まっちゃったのは内緒だ。



でも、茜の腕を引っ張って走り出そうとしてるのに茜が動いてくれない。