「今日って、マジかよ…」
静かな中に、茜の声が響く。
その声に、結構ギリギリな状況なんだと瞬時に理解した。
「今から俺と幹夫で、出来るだけ族は集める。一応、今日と昨日、傘下と同盟組んでるとこには全部声かけておいたから、セーフだったな」
「でも今日中ってのはやばいぞ、茜。これねーところあるかも」
「……ギリギリ、だな」
ああ、また、私のせいだ。
私が今日スマホを奪われなければ、もう少し余裕があったのに。
「っ、私、スマホなんて別にいいよ!!別にいいから、次仕掛けてくるの待とうよ!じゃないと私たち、本当に───」
「大丈夫だ、負けねぇよ」
でも。だって。
ギリギリじゃん。



