真実と嘘〜Truth or Falsity…*〜【下】




『ピンポーン!正解で〜す』



ああ、この、人を馬鹿にしたような喋り方は、声は。




「茂……っ!!」



『あれ〜?花崎サンかな、その声は。ダメだよ〜、スマホのロックはもっとわかりにくいのにしないとさ』



「っ、最悪だ、アンタら。私昨日触るなって言ったよね…?」



『そんなこと言われたっけ?忘れちゃったなぁ』




ケタケタ笑う声に、虫酸が走る。


ムカつきすぎて、手に力がこもってカタカタ震えた。


そんな私を落ち着かせるように、茜がまた、私の頭に手を置く。




「で?要件はなんだ?さっさと言えよ」



『せっかちだな〜。でも要件なんてどうせ予想ついてるんでしょ?』



低くなった茂の声に、私たちの空気がピリッと痛いくらいに張り詰めた。




誰もなにも、喋らない。