真実と嘘〜Truth or Falsity…*〜【下】





茜の顔が、突然、殺気に満ちる。


茜の手に、スマホを握り潰しそうなくらいの力がこもって。




────なに。



なんで。どうして。



ねぇ、拾ってくれた人じゃないの。





私の頭に奴らが浮かんで、目を見開いたのと。



茜が、




「────てめぇ、青嵐のッ…!」




そう怒鳴ったのは同時だった。





そうか、私のスマホは、忘れてきたんでも、落としたんでも、拾われたんでもなかった。






──────“盗られた”んだ。青嵐に。




倉庫の空気が、ガラリと変わった。



茜が瞬時にスピーカーにして、音量を上げたおかげで、私たちにも声が聞こえる。