────彼らが歩くのは不安定な綱の上も同然。
ほらもう、目も瞑れない耳も塞げない。
──見るしかないんだ、本当のことを。
彼らが助かる道は一つ。
“今すぐ交戦を仕掛けて、勝つこと”。
考えてみたら、思った以上にもう目の前まで来ていた交戦にわたしの心臓は変に鳴った。
──って、いまは関係ないこと考えてる場合じゃなかった。
「…信じるか、信じないかは好きにして。それで、用ってこれでおしまいだよね?私戻るね」
これ以上、絡まれるのはごめんだ。
言うだけ言ってその場から去ろうとすると、腕にギリッと爪を立てて止められた。
「いっ…」



