だって、気づいたら大好きになってたんだ。彼らが。




「毎日が楽しくて。初めて知った、仲間って存在が嬉しくて。もう幸せになってもいいのかななんて時々悩んで、約1年間。
いいのかもしれないって思い始めてた時────あんなことが、あったんだけどね」



ははっ、口から出た声は予想外にも掠れてた。



思い出したのは、青嵐を追い出された時のこと。



思い出して、辛くないって言ったら嘘になる。やっぱり私にはどこか心が痛くなる思い出。




でも、なんでかな。つい最近のことなのに。




思い出すと、すごくすごく昔のことに感じる。





……強くなれたって、ことなのかな。私。





「でもそのおかげで私、みんなに会えた。
あの時は、“仲間”を知る前の、昔の私に戻りたくても戻れなくて。
どうしたらいいのかわからなかった。

だけど、みんながこんなに弱い私を救ってくれた。
助けてくれた。
仲間にしてくれた。
強くしてくれた」