「小6から中学3年まで、ずっと、ずっと独りで。
学校では仲良くする子なんかいなかったし、仲良くなんかしちゃいけないと思ってた。
それに私は過去にとらわれてて、前なんか向けてなくって。
静かで、つまらないやつだったから。
誰も近寄ってなんかこなかった」




「“なんで私が死ななかったんだろう。”
いつも思ってた。
心は過去から動けてないのに表面上でだけ、私はそのまま進んでいった。
ふらっと適当に高校に入って。
そこで私────青嵐に出会ったんだ。
誰も絡んでこなかった私に、興味本位で近づいてきて。なんだこの人たちって程度の人たちだったのに。
気づいたら、私の周りを明るく彩って。
気づいたら私、1人じゃなかった。

……初めて、私の過去を知ってもそれでもそばにいてくれた人達だった」




笑わなかった、笑えなかった私は。



気づいたら、笑ってた。


気づいたら、楽しかった。


気づいたら、姫になれることが嬉しかった。