うまくしゃべれない。
足の感覚もなくなってくる。
それでも進んでいくお母さん。
腰、お腹、胸、水面の位置はどんどん高くなっていって。
そして────首まで来た。
『ふ、はぁ、あ、はぁ、』
息が上手くできない、吸えない。
まだ水には入ってないのに。
どうしよう、どうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう。
『や、はな、して…!』
掴まれて痺れた腕を振りほどこうと、水の中で必死に動かす。
なんとか止まろうとした、私の足が水の中で滑って。
ふらり、前にバランスを崩した。
体制を立て直そうとしたのに。



