ねぇだって、やだよ。笑わないお母さんも、こんなことをするお母さんも、いやだ。…いやだよ。
どんどんどんどん、近づいていく水面との距離に比例するように私の焦りも大きくなっていく。
呼吸が、荒くなる。
水はもう、腰の位置まで来ていた。
寒い、風が吹いて。
私はガタガタと体を震わせる。
『や、だ、おかあさんっ!止、まって!!!』
なんで、何のために?
なんて、分かってるのに。
それでもぐるぐる考えるのは止まらない。
恐怖からか、寒さからか。
──ううん、多分、どっちもだ。
私の体は尋常じゃないほど震えていた。



