『日向!こないかと思った』
『えへへ、ごめーんだいちゃん』
『今からだるまさんが転んだするんだー』
『うわーい!やるやる!後で、はないちもんめもしようよ!』
『おう!いっぱい遊ぼうぜ!最後だしな!』
『へっ?最後って、何が?まだ夏休みあるよ?』
『えっ、あ、間違った!な、なんでもねぇから、気にすんな?』
咄嗟に作ったような笑顔を浮かべて、でもどこか寂しそうな目をしてるだいちゃんに、首を傾げる。
でも、深くは気にせず、再開したジャンケンに参戦した。
『うわーっ負けたっ!』
『じゃあだいちゃん鬼ねっ!』
悔しがるだいちゃんが、砂浜から坂道を駆け上がって崖の端っこに立った。
私と10人ほどの友達は、その上り坂の下の砂浜で、始まりの合図を口にする。