「…なんで、連れてきてくれたんだ?」



今まで秘密にしてたのにって、付け足すようにそう言われる。




そんな朝陽さんに続いて、


「一人暮らしなのか?」


とミッキーも聞いた。




また、話し出すための手助けをしてもらっちゃった感じだ。



本当に、話すんだ、私。



怖い。口にするのが。



でも、もう迷わないし戸惑わない。




決めたことを、もう一度心の中で繰り返す。



そして、2人の問いに答えながら私はゆっくり、少しずつ、話し始めた。




「……今までは、家に連れてきて、なんで一人暮らしなんだって聞かれたくなかったから連れてこなかったの。
きっと、理由を話せないし。

そうやって遠ざけたら、みんなを傷つけるから」




「……」