305号室。



鍵穴に鍵を差し込んで、ガチャリと回す。




私に続いて、みんなは戸惑いながらも入ってきた。





「おじゃま、します…」




きょろきょろと部屋の中を見渡して、まーくんが私を見て言った。




「日向の、家……?」


「あは、うん。そうそう」




これから、みんなに全てを話すのかって思って、心の中がざわつく。



でもそれを悟られないように、私は軽く笑って言った。



なんとも言えない表情で立ってるみんなに、ソファーとカーペットのあたりを指差しながら「そこらへん座って?」と言う。



長くなるから、なんて意味も込めて。



ソファーに四人、カーペットに四人。



座ったのを確認して、沈黙の中、どうやって切り出そうかななんて悩んでいたら朝陽さんが口を開いた。