ヒドイっ!
でも、そんな私の機嫌を直すかのように、伽耶は私の頭にパチリと何かをつけた。
「へっ?」
「ハイビスカスの、飾り。……わたしと、色違い」
私からプイッと顔を逸らしてそう言った伽耶の頬はちょびーっとだけ赤くて。
これ、お揃いで、買ってきてくれたってことっ…!?
「やだもう!!伽耶大好き!愛してるよ!かわいいっ」
胸キュンが止まらなくて思わず抱きついた。まぁすぐに剥がされたんだけど。
私の今日の髪型は、いつも通りのポンパドールで、毛先だけ巻いてある。
その髪型の、耳の上についた、大きめの淡いピンクのハイビスカス。
ドレッサーを振り返って、確認してさっきよりもニヤリとしてしまった。
水着にも、髪型にも、あってる。
伽耶の髪はカチューシャみたいに編み込みされていて、私と同じ位置に淡いラベンダー色のハイビスカスがついていた。
パステルの水色と黄色の水着にすごくよくあっていて、センスいいなぁなんて思ったけど、それよりも“お揃い”が嬉しくて私はものすごくニヤニヤしてしまった。
「えへっ、ありがとうっ」
嬉しくって、満面の笑みでそう伝えると恥ずかしそうに目線をそらした伽耶は立ち上がった。
「ほら、服着て、いくよ」



