無言のままでいる私に、何を思ったのか茜は「まぁ、いいけど」と呟いた。
「ごめん……弱くて」
いつも心の中で言っていることを、口に出して言ってみる。
でもそんな私の暗さをどこかに飛ばすみたいに、
「弱ぇわけねーだろ、俺が歩いてきた道でどれだけの奴らがくたばってたか」
地獄絵巻だなあれ、なんて笑いを含んだ声で茜はそう言った。
白龍のみんなは、私を甘やかす。
話したくないことは、話さなくていいよって甘やかす。
そんな優しさが甘さが胸に染みて、嬉しいのか申し訳ないのかわからないけど、私はまたこっそり涙を零した。