モッヒーがどこかに走っていく。
にこにこにこ、背中を見送って、見えなくなった途端に私は倉庫の出口に向かって走り出した。
すまんなモッヒー。
でも私にはやらなくちゃいけないことがあるのでね!
他の人にも引き止められないように、間をスイスイすすんで私は真っ暗になった倉庫の外に出た。
ただ蒸し暑いだけのそこが、窮屈に感じて。
でもその窮屈さと、息のし辛さが、どこか心地いい。
2、3回。深く対して綺麗でもない空気を吸い込んで、モッヒーにバレないうちにと私は目的地まで歩き始めた。
隠れた倉庫の周りとは違って、どんどん明るくなっていく。
交通量も多くなって、人の量も増えてきた。
きらびやかな繁華街に出て、私はまた──暗い道に入った。
空気が突然、ズシリと重くなる。
「ついた…」
暗い。
少ない明かり。
割れた瓶の破片に、転がった釘バット。
私が来たのは、不良がのさばる───いつもみんなと喧嘩しに来ている、路地裏だった。



